お問い合わせ
東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科 中﨑 久美
住所:東京都文京区本郷7-3-1
電話番号:(代表) 35602(内線)
Thesis
現在、東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科で行っている臨床研究は以下のとおりです。
これらの研究のために、これまで当科で治療を受けた患者様の臨床データを使用させていただきます。
個人情報の保護には十分配慮し、個人が特定されない方法でデータの処理を行いますが、データの使用に同意されない場合は下記までご連絡ください。
なお、これらの研究は、当院の倫理委員会で承認を得ております(一部、申請中)。
また、仮に研究への参加を断った場合にも、将来的に当科における診療・治療の面で不利益を被る事はありません。
【連絡先】
東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科 医局事務
TEL:(代表) 33165(内線)
東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科にて骨髄異形成症候群でご加療中の方、診療を受けられた方、およびそのご家族の方へ
当院では「低リスク骨髄異形成症候群における疫学調査(多施設共同後方視的研究)」という研究を行っております。この研究は低リスク骨髄異形成症候群と診断された患者さんにおいて治療前、治療中、治療後のデータを集めて解析することにより、今後の治療に役立てるための研究です。
東京大学医学部附属病院にて特発性好酸球増加症候群でご加療中の方、診療を受けられた方、およびそのご家族の方へ
当院では「特発性好酸球増加症候群の診療ガイドライン作成に向けた疫学研究」という研究を行っております。この研究は特発性好酸球増加症候群と診断された患者さんにおいて治療前、治療中、治療後のデータを集めて解析することにより、今後の治療に役立てるための研究です。
特発性好酸球増多症候群は血液中の好酸球(白血球の一種)が増加する病気です。
増加した好酸球が原因となり、全身の様々な臓器に障害が引き起こされることが分かっています。
この病気は発生頻度が低く稀な疾患であるためこれまであまり研究が進んでいませんでした。
また、一般的に病気の診療を行っていくためには診療ガイドラインが必要となりますが、現在のところ『特発性好酸球増多症候群』に関する診療ガイドラインは存在しません。
この研究では特発性好酸球増多症候群と診断された患者さんの情報を収集するために全国の診療施設にアンケートを送り、特発性好酸球増多症候群の診療実態の調査を行います。
その後診療を行ったことがある施設にはさらに詳細な情報を得るための二次調査を行い、日本におけるこの病気の状況を明らかにしたいと思います。
さらに多数の患者さんのデータを解析することにより、今後の診療に役立つガイドラインの作成を目指しています。
エルドハイム・チェスター病は非ランゲルハンス細胞組織球症の一つで、これまでの報告数は世界で700-1000例程度の希少疾患です。
本疾患は全身臓器にエルドハイム・チェスター病細胞が浸潤することで、骨・中枢神経・腎・循環器・皮膚・内分泌組織・呼吸器・消化器に多様な症状を来す予後不良の疾患ですが、治療方法は限られており根治的治療が存在しません。
当科では本邦におけるエルドハイム・チェスター病患者の臨床データの解析を行うことから、エルドハイム・チェスター病研究をスタートし、同疾患の遺伝子変異解析、病変の分布と予後への影響といった内容について検討を行い、2018年に発表しています(Haematologica 2018;103:1815-1524)。
2020年からはこれらの成果をさらに拡充させるべく、全国の協力施設及び当院で得られたエルドハイム・チェスター病患者さんの検体の大規模次世代シークエンス解析による原因遺伝子の同定、病態解明および、エルドハイム・チェスター病の疾患細胞由来iPS細胞を用いた治療効果スクリーニングを軸として、エルドハイム・チェスター病の新規治療を確立することを目的とした研究を行っています。
東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科では1980年1月1日から2020年3月30日までの間にErdheim-Chester病と診断された患者様に対して、遺伝子変異を調査する研究を行っています。
対象となる方 | 1980年1月1日から2020年3月30日までの間に東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科および研究協力施設で診断されたErdheim-Chester病の患者様。 |
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研究の目的と意義 | Erdheim-Chester病は世界でも数百例しか報告が無い比較的稀な疾患であり、まだ不明な点が多く残されています。そこで、我が国におけるErdheim-Chester病の患者様の組織を使って、どのような遺伝子変異が見られるのか全国規模の調査を行うことにしました。この研究は「Erdheim-Chester病に関する疫学調査(多施設共同後方視的調査研究)」で得られたデータと合わせてErdheim-Chester病の病態を解明し、適切な診断と治療の指標とすることを目的としています。 |
研究の方法 | この研究は東京大学医学部倫理委員会に承認された上で東京大学 病理部と協同で実施されます。なお、研究は診断の際に採取した組織や、通常の診療で採取した組織の残余検体を用いるため、本研究のためだけに新たな検体を採取することは致しません。金銭的に御負担頂く事もありませんし、本研究に参加することによる謝金もありません。 研究結果は学会や専門誌において公表されることがあります。当研究において研究結果は統計的に処理されますので、個人の特定に至る可能性のある情報は公表されません。収集したデータは厳重な管理のもとで、研究終了後5年間保存されます。ご要望があれば、患者様とそのご家族がお読みになるという目的に限り、この研究の実施計画書をご覧いただくことができます。研究の実施計画書は一般公開されていないため、担当医師にご依頼ください。また、この研究の結果は原則として開示致しません。 この研究のためにご自分のデータを使用されたくない場合は、主治医にお伝えいただくか、下記の事務局までご連絡ください。ご連絡いただかなかった場合、ご了解いただいたものとさせて頂きます。 |
平成27年3月
眼内悪性リンパ腫は、眼の中にできるがんで、中でも特に予後の悪い疾患です。それは脳へ60-80%と非常に高率で進展するためで、5年生存率は30%程度とされています。
この疾患は高齢者に多く発症率が年間100万人に5人程度の希少疾患と言われていますが、近年患者が増加しています。
我々はこの眼内悪性リンパ腫は、世界的にも治療法が確立していないアンメットニーズの疾患であり、日本から世界へ新しい治療法を発信すべく研究を行っています。
この疾患に特異的な原因遺伝子の検索を行い、その疾患特異的遺伝子の阻害剤を創薬・臨床応用を経て眼内悪性リンパ腫の治療と中枢神経浸潤を予防する治療法の開発を目指しています。
骨髄異形成症候群と診断された方へ
調査対象 | 調査対象は、2000年1月1日~2014年9月30日に当院および研究参加施設で骨髄異形成症候群(MDS)・急性骨髄性白血病(AML)と診断され、かつ同疾患の家族歴を有する方を対象とします。また、比較対照群として当院の非家族性MDS・AML症例も調査対象に含みます。これまでの治療法の種類や、年齢・性別などは問いません。調査対象となるデータは治療経過に関する既存の臨床データと予後に関するデータです。 本調査で収集するデータは患者様の診断日、既往歴・家族歴・家系図、末梢血の血算値や骨髄穿刺・生検所見、選択された治療法やその治療効果などから成ります。 |
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研究の学術的背景 | MDSは造血細胞の異形成と汎血球減少を特徴とし、白血病化のリスクが懸念される症候群です。1993年以降、家族性に発症するMDSも少数ながら報告されるようになりました。しかし原因となる遺伝子異常の同定はまだ僅かしか行われておらず、家族性MDSの遺伝子変異を網羅的に解析した報告はまだありません。MDSから発症した白血病(MDS-overt leukemia)は特に予後不良とされ、通常の急性骨髄性白血病に対する治療がMDS-overt leukemiaに対しても行われるものの、治療効果は不十分であり、有効な治療の開発が期待されています。 |
研究の方法 | この研究は東京大学医学部倫理委員会に承認された上で実施されます。なお、すべて過去の検査データを用いるため、新たに患者様にご負担いただくことは全くありません。非家族性MDS・AML症例を対照群として特徴や全生存期間などを比較解析します。 研究結果は学会や専門誌において公表されることがあります。個人の特定に至る可能性のある情報は公表されません。収集したデータは厳重な管理のもとで、研究終了後5年間保存されます。本研究全体の結果は開示されません。 この研究のためにご自分のデータを使用されたくない場合は、主治医にお伝えいただくか、下記の事務局までご連絡ください。ご連絡いただかなかった場合、ご了解いただいたものとします。 |
平成26年10月
家族性血小板異常症は、常染色体優性遺伝の血小板異常症であり、さまざまな程度の持続的な血小板減少とそれに伴う出血傾向を主な症状としています。
また血小板機能異常を伴うこともあります。
本疾患は急性白血病に進展し、その多くは急性骨髄性白血病であることから、FPD/AMLとも呼ばれます。
1999年に本疾患の原因はRUNX1(AML1)遺伝子の変異であることが発見され、これまでに、全世界での報告が20家系程度であるまれな病気です。
日本国内からも報告がありますが、系統的な調査がこれまで行われておらず、その発症の頻度などの実態が分かっていません。
また本疾患はその症状から特発性血小板減少性紫斑病や骨髄異形成症候群と診断される可能性もあり、
血小板減少を示す血液疾患で、家族内に血小板減少症や急性白血病・骨髄異形成症候群を認める場合は、
本疾患を疑うことが適切な診断や治療を行う上で重要と考えられます。
そこでこのたび、厚生労働省難治性疾患克服研究事業の一つとして、「家族性血小板異常症に関する調査研究」というテーマで研究を行うこととなり、当科においてそのとりまとめを行っております。
全国の施設からカルテに基づいた調査を行い、日本国内での家族性の血小板減少症(急性白血病や骨髄異形成症候群を含む)を認める家系の実態把握を行うとともに、家族歴や検査値、症状、転帰などの臨床情報を集積し、有病率などの基礎的な疫学データ、診断基準の作成を目的としています。
またRUNX1変異は診断に重要な所見であり、血小板の質的・量的異常をもたらす他の遺伝子変異とともに検索する予定です。
本疾患の実態を明らかにすることで、治療法の向上につながると考えております。
2010年10月14日(2017年9月30日改訂)
家族性血小板異常症は、これまでに全世界での報告が20家系程度という発生頻度の低い病気です。
持続的に血小板減少あるいは血小板機能異常があり、出血傾向・紫斑・点状出血・歯肉出血等が起こりますが、その程度はさまざまです。
家系内に同じような症状が多数発生することが知られています。
急性骨髄性白血病などの悪性腫瘍を合併することが多く、それをきっかけにして発見されることも多い病気です。
家族性血小板異常症においては、白血病と関連する遺伝子RUNX1(AML1) に変異があることが1999年に発見され、その後わが国においても患者さんの多発する家系が報告されています。
ところが、これまでこの病気の存在はあまりよく知られておらず、系統的に調査が行われていなかったことから、日本国内にどのくらいの患者さんが存在するのか、あるいはどのように診断すれば良いかなどが不明で、疾患の実態は明らかになっていません。
一部の患者さんは、この病気ではない別の血小板減少症と診断されている可能性もあります。
この問題に対し、東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科では、平成22年度厚生労働省難治性疾患克服研究事業の一環として、標題の研究を行うこととしました。
この研究は家族の中に血小板異常症が多くみられる患者さんの数、診断法や治療法の実態、検査結果や合併症、白血病などの悪性腫瘍の発生を把握し、この病気の日本国内での実態を全国規模で把握しようとする初めての試みであり、この病気の診断基準の確立に役立てることを目的とします。
この研究活動の基礎となるのが、実際に当院を受診された患者さんの診療録(カルテ)の情報です。
診療録に記録されている各種の臨床情報、検査結果、治療内容と経過などの情報は、病気の治療指針の確立のために大変貴重なものです。
そこで、東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科では、過去に受診された患者さまを対象として、診療録に記載されている情報を解析し、患者さんの診療に役立つ情報を取得し、医学の発展に貢献したいと考えています。
連絡先 | 東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科 |
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代表者名 | 黒川 峰夫(くろかわ みねお) |
連絡担当者 | 牧 宏彰(まき ひろあき) |
電話 | (内線)33116 |
FAX | 03-5815-8350 |
当院にて家族性血小板異常症でご加療中の方へ(PDF:114KB) |
「造血器腫瘍における遺伝子異常の網羅的解析」に同意頂いた患者様・ご家族様へ
2016年7月20日に一部研究内容を変更し、それに伴い患者様への同意書も一部変更致しましたので、その概略を以下に記載致します。ご不明点、ご質問等御座いましたら、下記の連絡先までご連絡頂けますと幸いです。
以下の変更を受けて、同意を撤回される場合にも、下記の連絡先にお願い致します。
なお、下記の変更に関しては、当該施設の倫理審査委員会に申請し、その承認を受けております。
当院では造血幹細胞移植後生着症候群関連発熱の特異的バイオマーカーの探求の研究を行っております。この研究は造血幹細胞移植の合併症について当院で行われる研究です。
当科では、上記資料に記載された診療を受けていただいた患者様のデータを用いた臨床研究を行います。患者様個人のお名前や、個人を特定できる情報は一切公表いたしません。皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
東京大学医学部附属病院血液・腫瘍内科にて同種造血幹細胞移植を行う方へ
当科では同種造血幹細胞移植を行う患者さんについて「ヘルペスウィルス再活性化誘因因子の同定」という研究を行っております。独協医科大学病院血液・腫瘍内科が中心となって進めている研究であり、当科は研究分担施設として参加しております。
本邦の初発 APL に対する ATRA+ATO 療法の多施設共同第 II 相試験 - JALSG APL220 Study -
当科では、上記資料に記載された臨床研究に参画しております。
皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
私たちの役割は、血液疾患に苦しむ患者様に最適な診療を提供することはもちろんですが、病態の把握・原因の解明、治療法の開発など、血液疾患の診療を発展させることも、重要な責務と考えています。
東京大学医学部附属病院 血液・腫瘍内科では、この目的を担うために、基礎研究・臨床研究の両面からのアプローチを取っています。
また、研究施設を持つ臨床の教室という強みを生かして、基礎・臨床の相方向のクロストークを生かした研究も可能です。
ここでは、臨床研究の紹介をします。
入局者の多くは、シニアレジデントとして一定期間病棟において実際の診療に携わりますが、その間、臨床研究にも携わることになります。
しかし、限られた期間に臨床研究を遂行させることは容易ではありません。
そこで、当科では効率よく臨床研究を行う支援体制を整えています。
臨床研究を行うにあたって必要な基礎知識を身につける目的で、臨床研究の進め方を講義します。
さらに、各疾患の講義や話題提供も行います。
また、論文の書き方の初歩から指導を行います。
臨床研究に必要な生物統計学の基本的な知識や、統計ソフトの使い方も指導します。
このカンファにおいて、テーマの決定を行います。
多数の医局員が参加の下、研究デザインを議論して、アドバイスを行います。
テーマ毎に、指導医がつきます。
実際の研究の遂行において、最も重要な役割を担います。
遂行上の相談や問題点の解決を適宜相談して行います。
さらに、当院では症例数が豊富であり、その症例がデータベース化されていることや、患者様の同意を得た上で検体保存を行っており使用可能な状態になっている事も、大きな特徴と言えます。
このような体制のもと、毎年多くのレジデントが病棟を担当している短い期間に数本の英文論文を執筆しています。
このような論文は後方視的な研究が主ですが、レジデントの間に前向き比較試験の設計に携わる人もいます。
また、血液の分野には、様々な研究グループがあります。
それには、東大を含めた数施設の比較的小規模なもの、関東周辺の血液診療施設を含むもの、日本全国に及ぶ大規模なものなど、様々な規模・形態のものがあります。
研究の目的や必要とする症例数に応じて、これらの研究グループのなかから適切なものと協力することによって、学内臨床研究に留まらない研究を行うことも出来ます。
東京大学医学部附属病院
血液・腫瘍内科
〒113-8655 東京都文京区本郷7-3-1
TEL:(代表)
血液・腫瘍内科では、貧血、白血球減少症、血小板減少症等の造血障害、白血病、悪性リンパ腫等の腫瘍性疾患の他、あらゆる血液疾患の診療を行っています。
【血液・腫瘍内科では教室参加者を募集しています】
東大病院の専門研修プログラムにて、医師免許取得後の二年間の初期研修を修了した後、後期研修医あるいは大学院生として、当院または関連病院にて血液・腫瘍内科医としての専門的な臨床研修を受けることができます。
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